神から人へ。神から人に、伝え、与え、もたらせし、
数々のみ恵み、数々の恩恵。さなる中でとりわけ大切なるは、
ことばなり、文字なり、光満ちあふれる魂なり。
それは、人のみに与えし、神からの授けものなれば、
人にあらざる動物、植物、自然、昆虫、その他のものには、
分け与えられぬなり。なれば人の人たる由(よし)は、唯一に、
神から分け与えられし、ことばと文字と魂なり。
人が命よりも大切に守るべきもまた、神から授けられし
霊行、心行、体行なり。人はそれら行によりて、さらなる昇華
許され、み役を賜(たまわ)り、己れの務め、知ることにより、
己の魂を高めることを得る。なれば、人は、おのが魂の向上、
精進、昇華、それなくては、人の人たる意味もなく、
ただ生きて快楽を得、体を喜ばすのみの、何ら意味なき、
消費の生を終えるのみなる。



人が自ら作れるもの、そは、おのが食するための作物、
おのが使い、用いるための様々な道具。物質、自然を変えて、
おのが利欲のために作り変えることのみ。
ときにそは、自然を破壊し、体系を崩し、おのが生存すらを
危うくするなれど、欲に目を眩ませし人の愚かさ。
いつかおのが命を縮め、おのが健康損ねしも、なおかつ利便、
利欲、権力を飽くこともなく追求す、悲しく哀れな生き物なり。
おのが命を縮めてまでも、何を得、何を手に入れんとする
なるか。あの世に持ちてゆけるものなし。この世にて、
積みし罪のみ持ち来るか。おのが汚せし魂を、あの世で、
禊ぎ、浄めるか。この世にて貯めし欲得、執着、汚れ、全て
浄めることの苦しく、難しきことなれば、この世に生きる間に、
浄め得るだけ浄めゆけ。禊(みそ)ぎ得るだけ禊ぎゆけ。



何ゆえ人はこの世に生まれ、短き生を得、み役を賜るか。
そは執着を取り、我欲を離れ、人のために生きることを通じて、
神の心を学び、神の心を知り、自分も神に近付く修業のため
なり。なれば、神の心に最も適(かなわ)ぬ、我欲我執と
利己主義は、神から嫌わる性根なり。悪癖なり。汚れなり。
なれば、この世に生まれ、生きることの意味を、日々神に問い、
己を省み、神にただせよ。今の生き方、魂の在り方、心の
持ち方。神は厳しき方なれど、人を苦しむことを忌(い)まれる。
なれば、その魂に見合う行を課され、その者が一つ昇華
すれば、そに応じし行を与えらる。なれば人は、今の行を、
おのが成し得る最善の行と悟り、不満なく行じ、感謝捧げるが、
あるべき在り方、姿なり。ときに苦しく辛くとも、行を積み行く
人の御魂(みたま)は、明るく輝き、光満たさる。ただ一途の、
損得なしの無心にて、おのが行をば積みて励めよ。



神は見守り、行く手を照らし、おのが導き案内せんと、
人を使い、物を使い、仕組み起こして、その魂の精進、
昇華、さらなる光を授けゆかれん。有り難くも、尊き仕組み。
なれど、努力と精進の、御魂の証(あかし)、行の結果。
なれば人は、神を恨まず、己に向かい、厳しく見つめよ。
問い直されよ。必ずそこには答えあり。訓示あり。啓示あり。
神の御心、ご意図あり。人に気付かぬ、神大愛。
人に知り得ぬ、神仕組み。人の人知で、測れぬ経綸。
なれば人は、ゆだねる他なし。 



神に作られ、神に与えられ、神に定められ、この世を生きる。
それ以外の何あろう。人の努力は空しきあがき、
人の抗(あらが)い、泡沫(うたかた)なり。風に飛ばされ、波に
消ゆ。この世の何も残し得ず。己と共に朽ち果てる。
浮かび、沈むの繰り返し。なれどそもまた、神のご意図。
おのが変えんともがきても、ただ苦しみを強めるのみ。ただ
懊悩(おうのう)を深めるのみ。神に許され、この世に生かさる、
幸を悟るが、救いならん。己を救う答えならん。
問うても解けぬ答えなし。神の知り得ぬ、秘密なし。全てを
見抜き全てを見通す。全ては神の決められし、定められたる
仕組みなり。人知に知りえることの小ささ。何を知ろうと何も
なし得ぬ。何変えようと何も変え得ぬ。ただ生かされ、許さるる
ことのみ行なう。そが人間なり。人生なり。この世の時間、
修業なり。なれば人は、迷い捨て、時間を惜しみ、行に励めよ。
正しき努力と、正しき行。道過たば、行は進まぬ。行く手
阻(はば)まる。



神の御心に、適う行、神の引かれし道のみが、人の昇華を
助け、早める。神に賜るこの世の行を、神に感謝し祈り、
行なう。そが全ての元なり、根本なり。おのが愚かな考えで、
よそ事思うな。求めるな。ただひたすらに、おのれの道を、
迷わず進むことのみが、神喜ばす、魂なり。なれば人は
素直、忍耐、無心無我、謙虚と感謝、真心の浄き御魂と
磨きゆけ。神に愛でられ、認められ、この世を生きる。
行に生きる。さにて人は幸を得ん。魂浄まり、心浄まる。
浄め高めて、汚れ落ちなば、人は自由と安らぎを得る。
人が行き着く、道の果て。そこに神を見出さば、魂救われ、
生まれ変わらん。行き着く先に光あれ。神の慈愛とみ救い
あれ。おのが努力は、神に捧げよ。神に示せよ、心の衷心。
なれば人は、神によりて許されん。み役賜らん。おのが魂に
見合うみ役を。 さにて本日、伝え終わる。長きことなれど、
よく堪(こた)えられよ。使命なり、天命なり。逃れることなき
務めなり。み役果たすは嬉しきこと。辛き中にも喜びあり。
しばしの我慢も、修業なり。苦労、忍ばれ、さらに昇華を。
さにて終わらん。

 

 

神の声を伝える人
ひふみともこさん著書 「神から人へ(下)」より抜粋
ひふみともこさんHP

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大神神社 狭井神社 三輪山の巫女 
「真理の御霊」 最後の審判について

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